刀にまつわる話

斬れ味を表す刀の異名があります。


籠釣瓶 
これなんだかわかりますか?
この文字が目貫になってたりします。

籠製の釣瓶では水が溜まらない。
水も溜まらない斬れ味という意味です。
同じような意味で古釣瓶もあります。

そのほかにも
笹の露
笹についた朝露は、わずかの衝撃で落ちる。首が落ちる様を例えたもの。
同じ意味で笹の雪もあります。

さらには棚橋。
棚橋とは欄干のない橋。
欄干がなければ橋から落ちやすいことに、首が落ちるの意味を持たせたものです。

昔の人は直接的な言い回しを避けて、イメージを膨らませる日常の言葉に変えることで新しい感覚を伝えています。

そう言えば先日、ある有名な作詞家がこんなことを言ってました。
良い作詞は日常の観察で得た言葉にどれだけ思いを馳せられるかで決まる。

通り過ぎてしまう日常の出来事の中にこそ新しい感覚表現が埋もれているらしいです。