日本の刃物ー「何故日本の刃物は良く切れるのか?」
そんなテーマに吸い寄せられて大変なセミナーに参加してしまいました。
しかもその後の懇親会まで。
理科系の方々が多いのか、いきなり数式の書いてあるテキストです(^。^;)
まず刃物の老舗「木屋」の加藤会長のお話しです。
「本多式切れ味試験機による包丁の切れ味とその評価」
続いて鍛治職人池上氏。
「江戸鍛治の仕事」
最後は東京大学朝倉先生。
「刃物と金属組織と硬度」
それぞれの立場からのアプローチでなかなか面白いセミナーでした。
加藤会長によると包丁の切れ味が落ちる最大の原因はまな板への叩きつけによる刃先の潰れであるとのこと。思わず納得!
池上氏は「皆さん、包丁研げますよね?」
これは痛いところを突かれました。包丁も研げずに刃物を語るな!
ですよね~(>.<)
最後はまさに大学の先生らしいお話でした。
金属成分分析や刃角のお話です。
恥ずかしながらこのセミナーで「小刃角」というものを初めて知りました。
常に研ぎをかけるプロとめったに研ぎをかけない素人では使う刃角も違うのは当然です。
単なる刃角のみで語っていると使う側としても刃物を見失います。
その後の懇親会でいろいろな方々が和鉄について熱く語っておりました。
ひよっこの私はただただお聞きするのみでした。
ちなみに「なぜ日本の刃物は良く切れるのか」のテーマの結論はそう簡単には出ないようです。