猫の妙術

このGWに「猫の妙術」をジックリ読み返えしました。

「五輪書」「不動智神妙録」「弓と禅」などと同じく大好きな武術書の一つです。
小さく打てば小さく響き、大きく打てば大きく響く、そんな本かもしれません。

ネズミ取りの名人とされる猫が「ネズミ取り」の「妙術」を語る話です。
な~んだそれ!とガッカリされた方もいるかも知れません。でも読んでみるとなかなか深いです。

技量の向上や気を鍛えたりといったものとは次元の違う武術の本質を求めています。弓の名人が行き着くところまで行き着くと弓矢という道具の名前さえわからなくなる話や木鶏、十牛図のようなものとも通じる話です。
 
 
易無思也、無為也、寂然不動、感而遂通天下故、非天下之至神、其熟能与此
 
易は思うこと無く、為すこと無く、寂然として動かず、 感じて遂に天下の故に通じ、 天下の至神にあらずんば、そのいずれかよく、これにあずからん。

『思うこと無く、為すこと無く、沈着冷静にして心乱れず、自然に感じるままに任せておけばこの世界のあらゆることに対応できる』

 

何故、この本を読み返そうかと思ったのか?よくわかりませんが、多分このところプライベートで自身の心境がいろいろな意味で曲がり角にあるとの思いがあったからかもしれません。
あわせて「天狗芸術論」もお薦めします。こちらも武術書です。

GW明けにニューウェイブが来るかもしれません^_^