ボクシングWBC世界チャンピオンの山中慎介選手は「神の左」で12回の防衛記録を持っています。8月15日に具志堅用高選手の記録である13回目の防衛戦に挑みます。
先日、そんな山中選手がテレビのインタビューに答えていました。
「神の左はどうやって生まれるのでしょうか?」
「普通の左だと思うのですが、実は(神の左は)足から打ちます」
「足?」
拳から一番遠い足から力を伝えるのだそうです。
さらに相手の右顎を正確に撃ち抜く事。どうもコークスクリュウーパンチとも言われているようです。
これが「神の左」の正体です。
まあ正体が分かっても出来ませんが(^_^;)
木刀で打ち込み稽古をやると良く分かりますが、腕だけの打ち込みと全身を使った打ち込みとではその重さは全く違います。
腕だけでの打ち下ろしは木刀の柄握り両手正面受けは可能かも知れませんが、全身を使っての打ち下ろしは受け止めることはまず不可能だと思います。
ましてや片手での受け止めは言わずもがなでしょう。
幕末、新撰組の近藤勇が「示現(自顕)流の初太刀を外せ」と言ったと伝えられていますが、正しい判断だったと思います。
初太刀を十字受けした武士はそのまま刀が十字に顔にめり込んだそうです。
また、袈裟斬りに斬られると腰まで斬り下げられたとも言われています。
私は「薩摩剣士」に試しに打ち込んでみて下さいと軽く言って大いに後悔したことがあります。
木刀の物打ちと柄を握っての受けでも大きな負荷がかかり手首にケガをします。
そんな訳で静稽会の打ち込み稽古では100%の打ち込みを禁止してます。
山中選手の防衛戦で「神の左」に注目して観てみたいと思います。