G20大阪サミットが閉幕しました。会場周辺は大変な厳戒態勢だったそうです。
どんな成果があったのかはわかりませんが、各国首脳の集合写真を見て感じたことがありました。
全員がスーツの中、サウジアラビアのムハンマド王子の服装に目がいきました。民族の誇りを纏っている自信なのか、王子の威厳なのか、私には心なしか輝いて見えました。
ムハンマド王子については色々と物議を醸した事件もありましたが、そこの評価は別にして全員がスーツという同じスタイルの服装の中、あくまで民族衣装にこだわる姿勢にはシンパシーを感じてしまいます。
なぜ日本人は普段着の着物を捨ててしまったのでしょうか?
江戸時代まで遡らずとも私の祖父母の時代にはまだ普段着として着物を着ている人たちがたくさんいました。「サザエさん」でも波平は家に帰ると着物に着替えていました。家に帰ってから着替えるということはそれが楽な服装だからです。
着物は窮屈だ、大変だというイメージを持つようになったのはなぜなんでしょうか?
着物は帯一つで衣服を身体に纏わせます。まどろっこしいボタンなどはありません。極めて簡単で合理的な着脱が可能な着物はお洒落着ではなく普段着だったはずです。
私の祖母は着物のまま料理をして掃除もしてました。勿論、夏でも冬でも。
それでも着崩れしてませんでした。多分、身体の使い方が違ったのだと思います。
着物を特別なものにしてしまった日本人はもう普段着の着物には戻れないのでしょうね。
どんなときにも堂々と民族衣装に身を包むムハンマド王子が羨ましく思ったのは私だけでしょうか。