中国・武漢から発生した新型コロナウィルスの中国本土感染者数がとうとう1万人を超えました(1月31日現在)。
死者の数も増えているようです。
人は目に見えないモノに恐怖を増幅させます。
しかし電子顕微鏡で見ると新型コロナウィルスの姿は見ることは出来ます。
幽霊とは違って確かにいます。しかし人の目でその姿を見ることは出来ません。
ここが怖いところです。
現象を通してしか見ることが出来ない恐怖です。新型コロナウィルスは見えないけど確かにいます。どこにいるかわからないのに咳や発熱という症状になって人の身体に現れ、周りの人たちが肺炎でバタバタと倒れる現象として見えてきます。
これはホラー映画で恐怖心を作り出す方法と同じです。映画「エイリアン」が怖いのはエイリアンは確かにいる、でもどこにいるか分からない、他の人が襲われるのを目撃する、いつ自分を襲ってくるか分からない、だから怖い訳です。恐怖が自分の心の中でどんどん増幅していきます。
ましてやそれが死に直結するかもしれないとなれば尚更です。
恐怖心にはやはり理性で対抗するしかありません。前回も書きましたが、
「太刀をつかいて懸かる心、少しも動顚すべからず」(愛洲陰之流目録)
何を仕掛けてくるか分からない敵と対峙する時に恐怖の感情に支配されると必ず負けます。