朝目覚めて静かに胸に手を当ててみます。心臓が動いています。
最近は脳死などという死の概念もありますので人の死は何で判別されるのかは意見の分かれるところですが、昔は心臓が止まることが死を意味しました。
心臓は1日に約10万回、一生涯休みなく動き続けてくれます。
その心臓には大きな血管が三つ張り付いているそうです。この三つの大きな動脈が心臓に冠をかぶせたように張り付いているので冠動脈と言うんだそうです。
この冠動脈が心筋の細胞に栄養を運んでいるから心臓は動いてくれるというわけです。心臓は全身に血液を送ってくれる臓器ですが、心臓にも血液が必要なんですねえ。
今さらのことなんですが、そのことを実感しました。
以前、静稽録「マフラー」という題名で三つの太い動脈のことを書きました。頸動脈、腋窩動脈、下肢動脈は斬られたら致命傷の急所でもあります。その全ての動脈が心臓に繋がっています。そしてその心臓を動かしているのが冠動脈です。
冠動脈は内なる「急所」なのかも知れません。
敵は外から襲って来るとは限らないという事です。