前回3月21日、静稽録「奥山念流」の時に「甲源一刀流」の名前を出しましたので、こちらも少し書いておきたいと思います。
昨年の静稽会小鹿野町合宿の時に地元のご縁のある方からワインの差し入れをいただきました。そのワインは秩父・小鹿野町の「秩父ワイン」で造られたものです。
実はこの「秩父ワイン」の創業者浅見源作は戦後の甲源一刀流の長老的存在だった方だそうです。もしかしたらそう言うことも知っていて差し入れしてくれたのかも知れません。
甲源一刀流は甲斐源氏の家系であった逸見太四郎義年が流祖です。
甲源一刀流の「甲」は甲斐から、「源」は源氏から取った訳です。
流祖逸見太四郎義年は溝口派一刀流を学び、そこから工夫を重ねて自身の流派を立てたと言われています。
その時に秩父・小鹿野村(今は小鹿野町)に住み、「燿武館」という道場を建てて門弟の指導をしました。門弟にはやはり奥山念流同様、農民が多かったようです。
現在もその刀法を継承している逸見義清氏は燿武館で甲源一刀流の伝承に努めているそうです。
甲源一刀流と言えば中里介山の「大菩薩峠」の主人公机竜之介の「音無しの構え」が有名ですが、本物の甲源一刀流は「突き」の名門と言われています。燿武館の柱には首の高さに「突き」で出来た大きな窪みがあるそうです。
昨年の合宿後に燿武館と資料館の見学に行っておけばよかった!
ついでに秩父ワインの見学も!
残念!!
was