こだわりを捨てると

iPhoneを買うとイヤホンが付いてきますが、このイヤホンが私の耳に合わないんです。つけていると簡単に落ちてしまいます。

 

何度もトライしましたが、どうしても合いません。これまでに幾度かiPhoneを変えましたので、家には数個のイヤホンが置き去りにされたままでした。

 

私の耳の形は特殊なのか?

一般に商品を製作する場合には使う側の大多数に受け入れられるものを作るはずです、と言うことは私の耳の形は少数派?

まあそう言わざるをえません。

仕方ないか・・・

 

そう諦めていたある日、電車の中でふとある人のイヤホンに目が止まりました。

その人もiPhoneのイヤホンをしています。しかしよく見るとイヤホンを逆さまにつけています!

コードは耳たぶの上を通して耳の後ろに垂らしています。

「変なの」と思いつつ、家に帰ってからやってみました。なんと!これがピッタリ!

しかもコードが邪魔にならず聞こえ方も快適です。

 

その話を会員の皆さんにした時に会員のIさんからこんな話を聞きました。Iさんが片耳難聴のお父様の補聴器を買いに行った時の話だそうです。

 

普通、左右に聴力の差がある場合には難聴側にレベルの高い補聴器をつけるものだと思い込んでましたが、どうも難聴ではない方にレベルの高い補聴器をつけるという選択肢もあるそうです。

 

難聴側の耳にレベルの高い補聴器を入れると音が響いてしまったり、割れてしまったり、歪んでしまったりといったケースもあり、必ずしも快適ではない場合もあるとのことでした。

 

人は短所を補うことにばかりに気をつかいがちですが、長所をさらに補うことの方が快適な場合もあるようです。

 

こだわりを捨てた向こう側に見えていなかったものが見えるかも・・・