江戸の旅人は1日平均30kmほどを歩いたそうです。
昔の人は30kmもの距離をどう歩いたのでしょうか?
しかも長旅では連日同じような距離を歩く訳ですから、なるべく疲れないように効率の良い歩き方をしているはずです。
この数年、歩くことについていろいろ武術的な試行錯誤をしております。
いろんな方面の先生方から教えていただいたり、本を読んだりして自分なりに試して来ましたが、どうも私の身体がしっくり感じません。
そこで江戸の旅人のように歩いてみようと思い立ちました。
こういう時は身体が教えてくれるのではないか?
歩いて、歩いて、さらに歩き続けてみれば、身体が答えを出してくれるのではないか?
動きはひたすら繰り返せば最後には一番合理的な形に収斂していくのではないか?
そんな淡い期待を抱きながらトライしてみました。
いきなり30kmは難しいので、まずは10kmあたりから(^_^;)
まあこの程度では私の身体は「本性」を現しません。
次は20kmです。
20km近くで右足首が少し痛くなりました。やや「本性」が現れてきたようです。
やはり歩き方が悪い?
道は中央が高くなっているので右側を歩くと右足に負荷がかかるのが原因か?
いろんな考えや思いが頭を巡りますが、取り敢えず横に置いておきます。
痛みが引いたところで、別の日を選んで30kmへ初トライです。
コースは自転車で走るいつものコースにしました。
そしてなんとか30km完歩!
江戸の人は偉大です。私は平坦な道をウォーキングシューズで歩きましたが、江戸の旅人は坂道やでこぼこの悪路を草鞋で歩いた訳ですから頭が下がります。
ロングウォーキングを続けると身体は楽に歩くために無駄な動きや癖を削っていきます。そして30kmを歩こうという意志があれば姿勢の崩れを回避します。ロングウォーキングそのものが姿勢が崩れると余計に辛くなることを教えてくれます。
ここからはあくまで私の感覚ですのであしからず。
まず大股で歩かなくなります。大股歩きは膝や腰にも響きます。
上下左右動が少ない方が良いです。
つま先で蹴らない方が疲れにくいです。
腕はあまり大きく振らない方が良いです。
踵をガツーンと着地させる歩き方はすぐに痛みがきます。
膝は伸ばさず軽く曲げた方が長く歩けます。
背筋はある程度伸ばしておいた方が良いと思います。
足裏面全体で踏むように歩く感覚
これっていつも稽古でやっていることに近いのでは?
もしかして振り出しに戻った?
いや、スパイラルに登ったところにいる感じはします(笑)
江戸ロングウォーキングをお勧めします。