「デジタルデトックス」という言葉があるそうです。
一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことで現実世界でのコミュニケーションや、自然とのつながりに向き合ってストレスなどを軽減させることを言うのだそうです。
確かに気がつくとスマホを見てます。
電車内は下を向いてスマホを見ている人たちばかりです。
中央公論新社 森三樹三郎訳 「荘子I」の荘子外篇 第十二天地篇の中にこんな話があったことを思い出しました。
子貢(孔子の弟子)が旅した時、苦労して水汲みをしている老人がいて、その老人にこんなアドバイスをします。
「水汲みには「はねつるべ」という機械があって、もっとたくさんの水を汲むことが出来ますよ」
すると老人はこんなことを言います。
「わしはわしの先生から聞いたことがある。機械をもつものには、必ず機械にたよる仕事が増える。機械にたよる仕事が増えると、機械にたよる心が生まれる。もし、機械にたよる心が胸中にあると、自然のままの純白の美しさが失われる。純白の美しさが失われると、霊妙な生命のはたらきも安定を失う。霊妙な生命のはたらきの安定を失ったものは、道から見離されてしまうものだ」
そして
「わしも、その機械のことなら知らないわけではないが、けがらわしいから使わないまでだよ」
スマホやパソコンを無くすわけにはいきませんが・・・
あまり機械にばかり頼っているととんでもないところに行き着いてしまうかもしれません。