貫級刀

先日、ご縁のある方から私の元に貫級刀がやってまいりました。

貫級刀は馬針とも言います。

 

馬は長時間に渡って走らせると脚部が鬱血状態になるそうです。そこで昔は脚部に傷をつけ出血を促し、一時的な処置を施すために馬針を用いたようです。

次第に形骸化して刀剣外装になったと言われています。

 

貫級刀は合戦の際に討ち取った敵将の首に突き刺して首板に固定するための道具です。「首級」と書いて「しるし」と読みます。「御首級」は「みしるし」となる訳です。

これは中国においては首を取ると武勲で一階級上がったことが由来だそうです。

面白いですね。

 

私の「貫級刀」の尾部には猪目形の穴が空いています。自分の名前を書いた紙や札を紙縒などで結びつけるための穴ですが、猪目形には魔除けの意味合いもありますから、あ〜なるほど〜となりますね。全てに意味があります。

 

さらにこの貫級刀には刃の部分に雷除の文字と菊紋が彫られています。雷除けのお守りでもあるようです。また柄の部分には漢詩?のような文字が彫ってあります。

 

漢詩?の方は調べても正確にはその意味は分かりませんでした。漢字から想像するしかありません。

 

豈好多馘 王家禦侮

遺功千載 威名赫古

千摹千佩 肅仰厥武

 

こういうことに詳しい方がいましたら是非ご教授下さい。

 

意味はなんとなくではありますがわかります。

貫級刀を使う人の想いが詰まっているようです。

 

またこの貫級刀は測ったわけでもないのに、私の脇差の小刀櫃にピッタリ収まりました。私のもとに来るべくして来たようです。