美容師で「美容家」だった母は「誰でも必ず美人になれる化粧品がある」とよく言っていました。
その商品名は「人目クリーム」。
要は人に見られることが美容に効く一番の化粧品だと言うのです。
確かに最近のマスク生活でマスクの下の皺が増えたなんていうことをよく耳にします。
化粧をしなくても良い、髭を剃らなくてもいいからマスクは便利だ、なんて言っているとドンドン皺が増えてしまうかもしれません。
「人目クリーム」の原料は緊張感です。
また先日、テレビを観ていたらこんなCMが流れてました。
緊張している部下に上司が言います。
上司「プレゼン初めてか?」
部下「はい」
上司「良いなあ〜初めて」
部下「えっ!」
上司「初めてってものが無くなるのもさみしいもんだぞ」
部下「そういうもんですか」
上司「今、いい顔してるぞ!」
確かに過度の緊張が心や体に変調をきたすこともありますが、全く緊張感がないというのも刺激が無くてつまらないものです。人間は刺激を求める動物なのかもしれません。
静稽会では年に一度みんなの前で形を披露し動画記録する稽古総見を実施しています。見られる緊張感が普段の稽古の刺激にもなります。
稽古総見では適度な緊張感を楽しみながら身体が動けば満点です。そして緊張感で洗われた形はなにより美しくなります。