これまで十年以上稽古をともにしてきた差し料を変えました。
実は今度の刀は手にしてから長い間、家の中で眠っておりました。
いつかはこの刀で稽古したい!
そしてきっとこれが私にとって最後の「相棒」になるだろうと。
これまでの刀は普段の稽古、そして試斬にもそのまま使っていました。
二尺四寸五分五厘(74.4cm)
切先から柄まで含めた長さは100cm
反り六分(1.9cm)
重さ1400g
直刃、柾目肌、生ぶ茎です。
樋はありません。
やや先反り。全体的に重ねはかなり厚いものの先の方はやや研ぎ減りして痩せたせいか、どちらかといえば鍔元側に重心がありました。ただ刀身の重さにしては振りやすい刀です。
先日から一緒に稽古を始めた刀は
二尺五寸二分(76.4cm)
切先から柄まで含めた長さは107cm
反り五分(1.5cm)
重さ1300g
直刃、小糠肌、生ぶ茎です。
樋はありません。
反りは尋常で鳥居反り。
身幅はやや広いものの重ねは尋常、研ぎ減りは少なく、どちらかといえば重心は前の刀よりも先の方にあります。
実はこの刀は7年ほど前に一度稽古で使っています。元々使っていた刀の鞘を新しくする必要があり、鞘が出来上がるまでの間に稽古で使いました。
ところがその時は長さと反り、そしてなにより重心の位置に慣れずに新しい鞘が到着すると一旦お蔵入りとなりました。
先日、永い眠りを覚まして久しぶりにその刀と稽古してみました。
以前とは全く違う印象です。
あの時はあんなに違和感を感じた刀がこんなにも体に馴染むとは。
刀は変わっていないので、変わったのは自分です。
あんなに手こずっていた刀とは思えません。それもスッと体に染み込むように使えました。
やはり輝く時が来たのかもしれません。
これも成長と受け止めてもいいのかな〜