演劇などでお酒を勧める場面によく于武陵の漢詩「勧酒」が出てきたりします。
勧 君 金 屈 卮
満 酌 不 須 辞
花 発 多 風 雨
人 生 足 別 離
君に勧む金屈卮
満酌辞するを須いず
花発けば風雨多し
人生別離足る
こんな漢詩は知らないという人も井伏鱒二の訳は知っていると思います。
最近では初音ミク「さよならだけが人生だ」(伊東歌詞太郎作)で耳にしたことがあるかもしれません。
(井伏鱒二の訳)
この杯を受けてくれ
どうぞなみなみつがしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ
素晴らしい訳です。
私は基本的に家でお酒は飲みません。
「ウソでしょ〜!」と言われますが、本当です(笑)
お酒が好きというよりも飲み会が好きなのかもしれません。
みんなと一緒にお酒を飲む時はいつもこの「勧酒」を思い出して杯を交わします。
静稽会はこれまで総会と新年会、稽古総見と反省会をセットで公式行事としてきましたが今年の総会(新年会)を最後に飲み会だけ公式行事から外すことにしました。
今後は静稽会が店などを予約せずにそれぞれ飲みたい人が集まってフリーで行くことになります。
飲み会が無くなることはないと思っています(笑)
ちなみに井伏鱒二は太宰治の師匠です。
どうもこの師弟はお酒が大好きだったようですね。2人にはお酒にまつわるエピソードがたくさんあります。
振り返るとお酒にまつわるエピソードほど記憶に残っているかもしれません。