剣術話では「〇〇の小天狗」という異名をよく耳にします。
「伊庭の小天狗」と言えば心形刀流の伊庭八郎
「千葉の小天狗」と言えば北辰一刀流の千葉栄次郎
また先ごろお亡くなりになった武術家黒田鉄山氏が伝えていた椿木小天狗流棒術にも「小天狗」が付いてます。
「小天狗」って一体なんでしょう?
「小天狗」は別名「烏天狗」とも言われます。
鞍馬山の烏天狗は幼少の牛若丸に剣術を教えたと伝えられています。
烏天狗の像は必ず剣を持っていますね。これは剣術に秀でていることを表しています。
実は私のLINEアイコンは昔から高尾山の烏天狗なんです。
とは言っても高尾山名物「天狗焼」を撮ったものなんですが・・・
「烏天狗」にあやかって剣術が上手くなるようにとの密かな願いを込めています。
ちなみに高尾山の「天狗焼」は甘さ控えめの黒豆あんで生地は香ばしくてとても美味しいです!
そしてその「天狗焼」の烏天狗の顔が私に似ていると言われます(笑)
そう言えば「伊庭の小天狗」と呼ばれた伊庭八郎は第十四代将軍徳川家茂警護のため上洛した約半年の間に「伊庭八郎征西日記」をつけています。
「征西」とは随分といかつい感じですが、中身はかなりユルイです(笑)
伊庭八郎は私と同じ大の甘党だったようで、その日記の中にはおしるこ、桃菓子、羊羹、カステイラなどを食べた記述がたくさん出てきます。
特におしるこが大好きだったようで、虫歯で稽古を3日間休んだことなども書いてあります。
伊庭八郎は「甘党の小天狗」でもあったようです。
「伊庭八郎征西日記」は国会図書館デジタルコレクションの「維新日乗纂輯第五」で誰でも読むことが出来ます。
もっと楽しく読みたいという方は幻冬舎新書の山村竜也著「幕末武士の京都グルメ日記」-伊庭八郎征西日記を読む- もあります。
こちらもおすすめです。
ぜひ甘党の剣士に読んでもらいたいです。