先日、シンクの箸立ての中に箸に混ざって果物ナイフが入っていることに気付かず、指先を軽く傷つけてしまいました。
箸立ての中の果物ナイフはたまたま切先が真っ直ぐ視線に向かって立っていたので全く見えませんでした。
鏡のある稽古場で刀を持って構えを確認していると刀身が全く見えなくなる瞬間があります。
木刀などにはない刀の恐ろしさです。
一番刀身が見えにくくなるのは私が指先を傷つけた時のように切先が視線に向かって真っ直ぐ向けられている時です。刀身の長さもわかりにくくなります。
脇構えの時などでも切先の位置や角度によっては刀身が消える瞬間があります。
刀身は反射するため周りとも同化しやすく、より見えにくくなります。
さらに刀身は動きますので、速さが加われば尚更です。
木刀などと比較してみるとその違いがわかります。
敵の視線から刀が消える瞬間を意識すると、構えや斬り方、形などの中にもそんなことを意図しているのではないかと感じるものがあります。
一瞬でも敵の刀が消えるというのは恐怖です。