NHK朝ドラの「虎に翼」もそろそろ最終盤です。
ドラマタイトルの「虎に翼」ですが、私は「虎に竹」の方が馴染みがあります。
「虎に竹」が刀の目貫や日本画などによく使われる意匠だからです。
ちなみに「虎に翼」の目貫や日本画は見たことがありません(笑)
「虎に竹」も「虎に翼」と同じような意味だと思われていますが・・・
「虎に翼」が「鬼に金棒」のように強いものにさらに強力なものを付け加えるというのに対して「虎に竹」は強いものが苦手なものを補うという違いがあります。
虎が苦手なものとはなんでしょうか?
それは象だと言われています。
虎は象の群れに追いかけられると竹林に逃げ込むと言われています。象には象牙があって竹林の中での動きが制限されるからです。
「虎に竹」は虎が象から身を守るために竹林に身を置くことでより安心出来るという意味だと聞きました。
「虎に竹」は「強さを増す」というよりも「弱さを補う」という意味になります。
この組み合わせは任侠映画などによく出てくる♪背中で泣いてる♪「唐獅子牡丹」も同じです。
獅子が弱いものは何か?
それは「獅子身中の虫」です。
獅子は体の中に入った虫に対処するすべがありません。
その虫が嫌がるものが牡丹の朝露で、その朝露を飲むと虫は死ぬと言われています。
獅子は牡丹の花の下で安心して眠れるというわけです。
そう言えば高倉健さんは「唐獅子牡丹」、藤純子さんは「緋牡丹のお竜」でした。
なかなか面白い組み合わせです・・・脱線しました。
キーワードは「安心」です。
人は強さを追加するよりも弱さをカバーする方が「安心」するのかもしれません。
もちろん解釈には諸説ありますが、私はこの説が一番腹に落ちます。
そう言えば朝ドラ「虎に翼」の中にはみんなが集う「甘味処 竹もと」が出てきますが、これは安心した虎が竹のもとに集うから?