第十三回稽古総見

稽古総見の時期になりました。

早いもので稽古総見も今年で十三回目になります。

 

以前にも書きましたが私は稽古総見は竹で例えれば節のようなものだと思っています。

空洞の竹がしなやかで強いのは節があるからです。

普段の稽古を支える大事な静稽会「特別稽古」になります。

 

竹の節の間隔は根元が狭く、上に行くにつれて広くなっています。さらに上のほうにいくと、また狭くなっているそうです。

 

間隔を狭くするのは丈夫にするためです。

根元は自重に堪えられるように、先は枝葉を支えられるように。

そしてそのことが竹のしなやかな強さを作り出してます。

なんか深いですね。

 

樹木は先端の1カ所で細胞分裂して伸びていくのに対して竹はすべての節に分裂組織があるそうです。

すべての節がアコーディオンのように一斉に広がっていくように成長します。ですから節の数はタケノコの段階で全て決まっているんだそうです。

 

これから先の静稽会の「節」の数はわかりませんが、すでに決まっているとも言えます。

限られた数の「節」ですから、大切にしていきたいと思っています。

 

稽古総見は人に見せることを前提にしていませんので、上手く取り繕う必要はありません。

普段の稽古のままに各人のテーマに沿って自分を記録に残します。

むしろ人に見せることよりも見られている自分と向き合う稽古です。


百尺竿頭進一歩